あれから8年という月日が流れました。32歳で突然告げられた腎不全という診断。目の前が真っ暗になり、初めての透析に戸惑い、未来への不安に押しつぶされそうだったあの日々が、まるで昨日のことのように鮮明に蘇ります。始めたばかりのこのブログは、そんな私の心の叫びであり、同じように苦しむ誰かにとっての一筋の光になればという、ささやかな願いでした。
当時は、毎日が試練の連続でした。透析という名の治療を受けながら、どうにか日常生活を送ることに精一杯。体調は常に不安定で、好きなように動けないもどかしさ、先の見えない不安との闘いでした。ブログを綴ることで、辛い気持ちを吐き出し、同じ経験を持つ方々と繋がることが、私にとって大きな支えとなりました。コメント欄に寄せられる温かい言葉や共感のメッセージは、孤独を感じる私にとって、何よりも心強い応援だったのです。
そして、36歳で迎えた生体腎移植。それは、私にとって人生の大きな転換点でした。手術への不安はもちろんありましたが、それ以上に「これで普通の生活に戻れるかもしれない」という希望に胸が膨らみました。移植後の日々は、決して平坦ではありませんでしたが、透析から解放され、少しずつ健康を取り戻していく喜びは、何にも代えがたいものでした。
8年という歳月は、私の心境にも大きな変化をもたらしました。病気を受け入れ、共に生きる覚悟ができたと言えるかもしれません。もちろん、今でも体調の波はありますし、定期的な検査や薬の服用は欠かせません。それでも、あの絶望の中にいた頃に比べれば、今の私は間違いなく前を向いて生きています。
この8年間、ブログを通じてたくさんの出会いがありました。同じ病気を抱えながらも懸命に生きる方々、温かい励ましの言葉をくださる方々、そして、私の経験が少しでも誰かの役に立ったという実感。それらは全て、私にとってかけがえのない宝物です。
今、このメッセージを綴りながら思うのは、病気になったことは決して不幸なことばかりではなかったということです。もちろん、辛く苦しい経験もたくさんしましたが、それを通して、健康であることのありがたさ、人との繋がりの大切さ、そして何よりも「生きる」ということの尊さを改めて深く উপলব্ধিすることができました。
これからも、このブログを通じて、私の経験や想いを共有していきたいと思っています。同じ病気で苦しんでいる方だけでなく、健康な方にも、何かを感じ、考えるきっかけを提供できれば幸いです。そして、これからも皆さんと共に、それぞれの人生を大切に生きていきたいと心から願っています。いつも読んでくださり、本当にありがとうございます。
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